世界中の人がやっている旅先での「あること」から学ぶこと » Field Only
人生の大先輩から学ぶこと
日常的にやっていること、日常会話、毎日の仕事や、車の運転、通勤時間、まあなんでもなんですが、そこで起こる出来事で、時に「ハッ!とする」ことってあるじゃないですか。
それは、私が住んでいる町の町内会で副会長をしているときでした。
この町内会で役をしている方々は人生の大先輩(60代〜80代)が大勢です。
30代半ばは私ただ1人。
引っ越してきてすぐの私は様子をあまりうかがわず、町内の人に覚えてもらおうという安直な考えで副会長になったわけですが、もうこれがほんとにとんでもなく大変な役柄で。
ただ、ここで私の人生にとって大きな出逢いがあるわけです。
副会長をやっていなければ、その方に出逢っていなければ、日本全国、いや世界の人々もやっている旅先での「あること」を特別に感じてはいないでしょう。
その方は、私が副会長をしていたときの会長さんです。
会長さんは年配の女性で、人当たりがよく、とても上品な方で、所作も美しい方です。
私がその町の新参者ということもありますが、町内のことで稚拙な質問をしても、優しく丁寧に教えてくださるという、とても温かい方なのです。
その会長さんと他の役の皆さんと、1年間、町内で今までできていなかったことを実行したり、若い人が参加しやすいようにと環境改善をしたりと、イロイロとチャレンジしたわけです。
チャレンジに際して、会長さんは「うん、うん」と見守るような感じで認めてくれて、町内の人を巻き込んでくださります。
すごいな
こんな人いるんだな
とっても穏やかなのに、どんどん変わっていく
そんな印象でしたね。
旅先での「あること」
副会長として会長さんを支えるつもりが、いつもお世話になりっぱなしで、そのことを何かのカタチで感謝の気持ちだけでも伝えられないかなあと、旅行で県外に行ったとき、お土産を買うことにしました。
「お土産を贈る」ことって、日本全国、世界の人々もやっていることなので、特別ではないですよね。もちろん特別なタイミングやイベントもありますので、一概には言えませんが。
そして、お土産を携えて会長さんのお宅に訪れ、「先日、県外に旅行に行きまして、お口に合うかわかりませんが、お土産です」と。
すると、びっくりするくらい喜んでくださいました。
もうほんとこちらが嬉しくなるくらい喜んでくださいましたね。
その理由を後日の集まりのときに話してくださいました。
「先日はありがとうございました。美味しくいただきました」
「私ね、すごく嬉しかったんです」
「旅行先でお土産を選ぶときに、自分のことを考えて選んでくださっている姿を思い浮かべると、嬉しくて」
私は、それを聞いて、なんだか胸が熱くなりましたね。
思い返せば、たしかに
お土産を購入するとき、「高価なものを贈ると気を使わせてしまうかなあ」「残るモノより食べるモノがいいかなあ」「甘すぎたらダメかなあ」などなどなどなど。
会長さんのことを考えてましたね。
それを「自分のことを考えて選んでくださっている姿を思い浮かべると、嬉しくて」と伝えてくださったわけですね。
今まで、お土産を受け取るとき、ここまで考えられたかなあ、感じることができてたかなあ、いや、そんなことないなあ。
お土産に金額やモノの大小はありますが、気持ちにそんなものはないんだと、このとき痛感しましたね。
と同時に、会長さんの素敵で大きくて温かい考え方、感受性に感動しました。
それからというもの、私の旅先での「あること」、つまり、お土産選びは、より贈る人のことを考えるようになり、受け取るときは、その人が自分のことを想い浮かべてくれている姿を想像するようになりました。
旅先での何気なかった「あること」が特別なものへと変化しましたね。
お土産を選ぶこと、贈ること、受け取ること。
そのどれもが特別なことなんですね。
今回も最後まで読んでくださりありがとうございます。
日常の何気ないことが特別なことだと気づく瞬間に出逢えることを、これからも楽しみにしたいと思います。
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