2023年1月1日【御来光の行方Vol.3】 » Field Only

2023年1月1日【御来光の行方Vol.3】

大山頂上避難小屋

元旦に御来光を見るため、大山登山を決行した我々ですが、夏山登山道の登山口を出発して、ちょうど3時間が経過したころ「大山山頂避難小屋」に無事、到着しました。
6時40分ごろですかね、晴れであれば薄ら明るい時間なんでしょうが、吹雪いちゃってるので、薄らどころか真っ暗でさーね笑
大山頂上避難小屋の様子はというと暗闇と積雪の中にあり、ライトを当てないとまあ見つからない非常に厳しい環境下でも我々登山者を迎えるためにズドシーンと鎮座しておられます。
冬季の出入口は北側1ヶ所のようで、南側にもう1ヶ所あるんですが、こちらは冬季閉鎖みたいです。

北側の出入口前 ざぶずぎるー

もう・うまい

いよいよ避難小屋に入るんですが、管理されている方などはおられませんので、基本的にフルセルフで過ごさないといけません。そして、周りにはたくさんの登山者さんがおられるので、心遣いも発動しないと、自分達のことばかり考えて行動していると、外より寒い環境になると思います・・・

とにもかくにも寒いので、荷物を下ろして暖かい食べ物飲み物を摂りながら御来光・・・を・・・待ち・・・ま・・・す苦笑・・・いやこの吹雪このまんまでしょ苦笑

ということで、ドッシリズドンと腰をおろして、リーダーが持ってきてくれた「ぜんざい」と、あずきのぜんざい持って行くって聞いた私が、あ・え・て持ってきた「たっぷりホイップあんぱん」笑と「ホットコーヒー」でしばしの温かい幸せ時間を満喫です笑
どうです?
極寒の厳しい環境で「ホット」な食べ物&飲み物
もう・うまい
でしょ?笑

お餅入りのぜんざいは、食べる前から「もう・うまい」
たっぷりホイップあんぱんも、食べる前から「もう・うまい」
お餅入りぜんざいはPOLERのシェラカップでアプデ♪

避難小屋で過ごしていても

温かい飲み物や食べ物を摂ると、心身がホックホックになるんですが、ホックホクの我々の近くに置いてある装備はカッチカチのまんまなんです笑
凍てついて張りついた氷の粒はそのまんま。息を吹きかけると溶けるような粒なんですが、避難小屋の寒さは人が20人ほどいる程度では凍てついたまんまなんですね笑
もちろんストーブなんてないので、暖をとるなんてことはできません。
なので、この時期に避難小屋で動かずに過ごすためにはそれなりのウェアが必要となってきますんで、軽装は絶対ダメですよ。
私はホッカイロを持っていましたが、これは最高でしたね。しかも大きな声では言えないですが・・・4っつも使っちゃいました・・・それでも寒かったんでダウンやハードシェルズボンを身につければよかったんですが、なんとかいけそうだったので、そのまんま。

しばらくすると日の出の時間が過ぎてなんだか外が明るくなったので、様子を見に・・・
避難小屋の扉を開けて外に出てみると・・・

2023年1月1日
御来光は・・・
なんと・・・
なんと・・・
新年初日の出は・・・
なんとーーー

もちろん見れませんでしたー笑

まっちろけ(翻訳:真っ白け)

10m先すら見えねー笑

私は避難小屋の扉を静かに閉めるのでした。ごくろうさまでした笑

下山するころにはガスだらけ・・・
冬の大山頂上避難小屋
https://youtu.be/pqitZRR5ZyE
必勝!

下山はサクサクサックサクサック♪

御来光が望めなかった我々は、下山を開始です。
帰りは周囲が明るいので、ヘッドライトは必要なし。ただ、登りのときの目が痛かった記憶から、スノーゴーグルを装備して下りることに。風は弱まっていますが、油断をせずに足元をしっかりと確認しながらサックサクと下りていきます。

下山コースは同じ夏山登山道の予定でしたが、元谷との別れ道にくると、なんだか誘うんですよね、元谷さんが「こっち来い」って笑。なので誘われるまま元谷コースを下りることにしました。
・・・そう言えば夏にここ下りたとき、太もも殺しにあったなあ・・・急傾斜があったよなー、と思いにふけっていると、リーダーがーーーーーーー!?

お尻で滑り始めて下りていきましたー笑

待って〜

リーダーのズボンはスノーボード用のズボン
私のズボンはただの冬用ズボン

これはかなりのアドバンテージです笑

次回は滑って下りられるズボンだとか上衣に関してもそういうウェアにすると、もっと色んな楽しみ方ができるのかなあ、スノボやスキーのバックカントリーってこんな感じなんかなあなんて、可能性を感じる下山でしたね。
さらにですが、ほぼ垂直の場所を下りたり、トレースを外れて誰も踏んでいないところを歩いたり、これはめちゃ楽しいなあっていう。
遊び方は山ほどありそうです笑
あ、しかも、山頂のような厳しい場所でなくとも楽しめるなあって感じました。
例えばスノーシューで平らなところを歩いて、寒空で「ぜんざい」とか笑
あんこ縛りですけど・・・笑

リーダー・・・雪にまみれて嬉しそう
リーダー・・・やっぱり嬉しそう
山頂は吹雪・・・麓は晴れ・・・これが山の厳しさか

御来光は望めなかったけど

元旦の登山は初めてだったので、御来光を是非とも望みたかったですが、それは叶いませんでした。しかもです。めっちゃ寒いし、グローブ外すと指ちぎれそうだし、目が痛いし、鼻水ビュルビュル出るし、太陽しばらく見れないし、ボトルに入れてた水が凍って飲めねーし・・・笑
でも、リーダーと登れてめっちゃ楽しかったし、心強かったし、あんこ縛り美味しかったし、色んな楽しみ方の発想ができたし、写真は撮れたし何より今回も悪天候での経験値が爆上がりですよ笑
ドラゴンクエストで「はぐれメタル」倒したくらいの経験値があるんじゃないかって感じてるので、レベルアップしていることは間違いありません笑
天気が不安定だからこそ、その時々に一喜一憂してしまって、感情のメトロノームは忙しく動くのかもしれないけれど・・・だけど・・・「生きてる」ってことを、私全体で感じることができました。


「晴れの日に山頂で良い景色」
これはマストなのかもしれませんが
「天気がどうあれ山をその時を楽しむ」
これが私の好きな登山なのかもしれないな

ってね。


冬の、元旦の登山ってええなあ

このブログの主人の正体 整備士→消防士→登山ガイド・・・変態中

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松本 和志 登山ガイド / 男性

 登山ガイド(JMGA登山ガイドステージII)  国際マウンテンリーダー(IML)ハイキング・トレッキングガイド  元消防士・勤続21年(各種災害出動経験2500件以上) 挑戦があるから生きている!  これからは、登山に挑戦する人との共感、共有を通じ、一緒に笑顔になれる人生を送りたいです。  このブログでは、私の挑戦、失敗や成功、喜怒哀楽を書き綴っています。私の挑戦が誰かの何かになれば幸いです。

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